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【徹底解説】暗号資産のレイヤー2とは?仕組み・代表例・将来性まで徹底解説!

レイヤー2

ブロックチェーン技術は、ビットコインやイーサリアムを中心に世界中で活用が進んでいます。しかし、ユーザー数や取引量が増えるにつれて、「処理速度の遅さ」や「高額な手数料」といったスケーラビリティ問題が大きな課題となっています。

この課題を解決するために登場したのが 「レイヤー2(Layer 2)」 と呼ばれる技術です。レイヤー2は、既存のブロックチェーン(レイヤー1)のセキュリティを維持しながら、取引処理を効率化し、利用しやすい環境を提供します。この記事では、レイヤー2の仕組みや代表的なプロジェクトについて詳しく解説します。

レイヤー2とは?

レイヤー2は、既存のブロックチェーン(レイヤー1)の外側に構築されるサブシステムで、取引を一時的に処理したうえで結果だけをレイヤー1に反映させる仕組みです。

これにより、以下のような課題を解決します。

  • 取引の処理速度向上
  • ガス代(手数料)の削減
  • ネットワークの混雑緩和
レイヤー2

レイヤー2の仕組み

レイヤー2の基本的な仕組みは、多くの取引をオフチェーンで処理し、まとめてメインチェーンに記録するというものです。

その手法にはいくつかの種類があります。

主なレイヤー2技術の種類

技術 特徴 代表例
ステートチャネル 特定の当事者間で多数の取引をオフチェーンで実施し、最終結果のみをオンチェーン化 Lightning Network(ビットコイン)、Raiden Network(イーサリアム)
サイドチェーン レイヤー1とは独立したブロックチェーンを用い、ブリッジを介して資産を移動 Polygon POS
ロールアップ(Rollup) トランザクションをまとめ、まとめた証明(データ)をオンチェーンに投稿 Arbitrum、Optimism、zkSync
Validium ZK Rollupと似ているが、データはオンチェーンではなくオフチェーン管理 StarkEx

レイヤー2のメリット

✅ トランザクションのスループット(処理能力)が大幅に向上

✅ 手数料の大幅削減

✅ ブロックチェーンの分散性・安全性を維持したままスケーリング可能

✅ ユーザー体験(UX)の向上

レイヤー2のデメリット・課題

⚠️ セキュリティリスク(設計の不備やスマートコントラクトの脆弱性)

⚠️ ユーザーがレイヤー2ソリューションを意識的に使う必要があり、UXが複雑になる場合がある

⚠️ レイヤー1との相互運用性・ブリッジに伴うリスク

レイヤー2の代表的なプロジェクト

  • Lightning Network(ビットコイン)
    ビットコインの少額決済や高速送金に特化したステートチャネル技術。
  • Optimism / Arbitrum(イーサリアム)
    Optimistic Rollupを採用し、既存のDAppsとの互換性も高い。
  • Polygon(POSチェーン+ZKソリューション)
    サイドチェーンとZKロールアップを活用し、イーサリアムを補完する重要プロジェクト。
  • zkSync / StarkNet
    ZK Rollupを採用し、高いセキュリティとスケーラビリティを両立。

レイヤー2の将来性

レイヤー2は今後、ブロックチェーンの大衆利用(マスアダプション)を支える重要技術になると見られています。

特に、以下のような分野での利用拡大が期待されています。

  • NFT取引やゲーム(GameFi)での高速・安価な取引
  • 決済・送金の実用化
  • 分散型取引所(DEX)の取引効率向上

また、イーサリアムの「ロールアップ・ファースト戦略」や、ビットコインの新たなレイヤー2開発など、各ブロックチェーンでも重要施策の中心になっています。

まとめ

レイヤー2は、暗号資産やブロックチェーンの課題を解決するための次世代の技術です。

今後、Web3.0や分散型アプリケーションの成長に欠かせない存在となるでしょう。

投資やプロジェクト選びの際は、どのレイヤー2技術を採用しているかにも注目すると良いでしょう

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Shota
Shota
2017年末から暗号資産に投資してます。 ビットコインを始め、アルトコインについても情報発信していきますので、よろしくお願いします。