暗号資産

暗号資産を安全に守るために|ウォレット保管時の最新セキュリティ対策とハッキング事例

セキュリティ

暗号資産(仮想通貨)は自分で管理できる一方で、ハッキングや詐欺のリスクも高まります。特に近年では、個人ユーザーを狙ったフィッシング詐欺やウォレットへの不正アクセスが急増しています。

この記事では、2024〜2025年の最新ハッキング事例を紹介しつつ、ウォレットの安全な管理方法やセキュリティ対策について詳しく解説します。

暗号資産の保管方法の基本

1. ホットウォレット(オンライン)

  • ブラウザ拡張機能型(例:MetaMask)
  • モバイルアプリ型(例:Trust Wallet)

利点: 取引の利便性が高い

リスク: インターネットに常時接続されているため、ハッキングされやすい

2. コールドウォレット(オフライン)

  • ハードウェアウォレット(例:Ledger、Trezor)
  • ペーパーウォレット(アドレスと秘密鍵を紙に印刷)

利点: ネットに接続されないため、極めて安全

リスク: 紛失や物理的な破損に注意が必要

最近のハッキング・詐欺事例(2024〜2025)

● 事例1:Ledger Connect Kitの攻撃(2024年12月)

概要: Ledgerの「Connect Kit」が供給チェーン攻撃により改ざんされ、接続されたウォレットから資産が盗まれる事件が発生。

影響: 数千人のユーザーが数百万ドル相当の資産を失う。

教訓: 公式サイトや信頼できるソースからのみウォレットをダウンロード・接続することの重要性。

● 事例2:フィッシングサイトによるMetaMask詐欺(2025年2月)

概要: MetaMaskのそっくりな偽サイトを使ったフィッシング詐欺で、シードフレーズを入力させて資産を盗む。

影響: 被害者の資産が瞬時に送金され回収不可能に。

教訓: シードフレーズは絶対にどこにも入力しないこと。MetaMaskなど公式アプリからのみアクセスする。

● 事例3:モバイルウォレットのSIMスワップ攻撃

概要: 犯人がキャリアに偽装してSIMカードを乗っ取り、SMS認証をバイパスしてウォレットへアクセス。

対策: SMS認証ではなく、二段階認証アプリ(Google Authenticator、Authy)やYubiKeyなどの物理キーを使う。

ウォレットを安全に保管するための10の対策

1. ハードウェアウォレットを使用する

  • 最も安全な保管方法。LedgerやTrezorなど信頼性のある製品を選ぶ。

2. シードフレーズをオフラインで保管

  • 紙に書いて金庫に保管する、金属製のプレートで耐火性を確保するなど。

3. ウォレットの初期設定は絶対にオフラインで行う

  • オンライン中にシードフレーズを入力するのはNG。

4. 公式サイト以外からアプリをインストールしない

  • Google広告からの偽サイトへの誘導に注意。

5. ファームウェア・ソフトウェアを定期的に更新する

  • セキュリティパッチの反映が重要。

6. 使わない資産は常にコールドウォレットへ

  • 頻繁に取引しないトークンは常にオフライン保管。

7. 2FA(二段階認証)を必ず設定する

  • 可能ならSMSではなく、TOTPやハードウェアキーで。

8. 公開Wi-Fiではアクセスしない

  • スニッフィングや中間者攻撃のリスク。

9. 不審なリンクをクリックしない

  • Discord、Twitter、TelegramなどSNS上のDMに要注意。

10. ポートフォリオ確認はRead-Onlyアプリで

  • 資産確認は閲覧専用モードで行い、操作はハードウェアウォレットで行う。

まとめ

暗号資産の最大の特徴は「自己管理」ですが、それは同時に自己責任でもあります。

  • 安全なウォレット管理は、自分の資産を守る第一歩。
  • 常に最新のセキュリティ情報にアンテナを張り、技術的な対策と心理的な警戒心の両方を持ちましょう。
  • 自分で保管することに自信を持てない場合は、取引所で保管することも選択肢の一つです。
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Shota
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2017年末から暗号資産に投資してます。 ビットコインを始め、アルトコインについても情報発信していきますので、よろしくお願いします。